東京という消費を美徳とする街で、
人々に消費を促す写真を撮る事で生活の糧を得ている自分自身こそが
消費される存在である事は疑いの余地もありません。
今の自分を取り巻く状況からすれば
僕に吹く風は残念な事にとても強い向かい風なのですが、
先週東北で登山した際に、おそらくはそれと同等の、あるいはそれを凌駕する強風に見舞われました。
風を遮るものなど存在しない山頂付近の山肌で
次の一歩を踏み出す事すら躊躇してしまう強風に耐えながら理解したのは、
前進も後退も自らの意思と自らの両足によってしかもたらされないという当たり前の事実でした。
山頂では前進を選び眼下に広がる光景を見渡す事に成功したわけですが
それがそっくりこの平地で繰り返される事を願うばかり。