ロンドン市内に張り巡らされた緻密なバスルートはまるでロンドンらしくない精巧な出来栄えとなっております。
ところが、「ロンドンらしさ」というものはだまっていても滲み出てきてしまうもののようで、精巧なものを作り
あげた一方でその運営はあまり精巧とは言いがたい代物になっています。
夏に引越をし、バス59番を使っての通勤となる初日にロンドンらしさは僕を歓迎してくれました。バス停には
6−12分間隔でバスが来るよという表示。20分ほど待ってようやく59番が来たかと思い待ち疲れた数人の
客が手を上げて合図をしているにもかかわらず(ロンドンでは自分の乗りたいバスが来たら手を上げて合図を
するのです、そうしないと止まってくれません)バスはスルーして行き過ぎてしまったではないですか。それが
「もうこれ以上乗せたくない」というドライバーの意思表示だと分かるのには丸一日を要しました。
バスルートはとても緻密で上手に使いこなせたら地下鉄よりも便利なのだけれど、なかなかバスが来てくれないという
ことと来てもスルーされかねないという点を考慮するととても朝の出勤には使いにくい乗り物となっています。
極めつけは終点まで行かずに(ドライバーの裁量で?)このバスはここで営業を終了しますとアナウンスされることもしばしば。
例えるならば、二子玉川発渋谷行きのバスに乗ったにも関わらず、だいぶ手前の駒沢大学前で「今日は気分的にここで終了。皆さん降りてください。」
というアナウンスがされてしまうのです。不思議なのは声を荒げるロンドナーは一人もおらず、多少困惑をしつつもみんなそそくさとその先を急いでいるのです。
次回は、【第6話 スウェーデンのダーラナホース】
※ダブルデッカーの写真が間に合わず、近所の赤いボルボにて失礼します。
Text and Photo by SHIMA from London
コメント (1)
驚愕!
そんなアバウトでいいの??
沖縄も沖縄時間があるって言うし、世の中わからんね。
投稿者: satosy | 2008年12月17日 20:08
日時: 2008年12月17日 20:08